ご自身やご家族のちょっとした変化に、不安を感じることはありませんか?
まず結論! この記事の大事なこと4つ!
1. この先もどんどん増えていく認知症者。
2. あなたの認知症もう始まってますよ。50代から認知症スタート
3. 認知症予防には食事・運動・睡眠・人との関わり。
4. 早期発見が大事。少しでもおかしいと感じたら早めの行動。
2026年現在、日本の高齢者の約3人に1人が、認知症またはその前段階である軽度認知障害(MCI)に該当すると言われています。
厚労省: 認知症および軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計
認知症は決して他人事ではなく、誰もがなり得る「人生の通過点」の一つになりつつあります。
認知症が進行してしまってからでは、介護する方も非常に大変です。特に徘徊に伴う事故が多発しています。
過去記事:認知症による行方不明を防ぐには?
しかし、過度に恐れる必要はありません。本記事では、最新の統計データから今日からできる予防習慣まで、認知症に関する基礎知識を網羅して解説します。
1. 認知症とは?基礎知識を理解しよう
👩⚕️ 認知症とは…
一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を言い,それが意識障害のないときにみられる
日本神経学会
まず理解しておきたいのは、加齢による「単なる物忘れ」との違いです。
もっとも重要な違いは、以下の3点に集約されます。
| 比較項目 | 加齢による物忘れ | 認知症による物忘れ |
|---|---|---|
| 忘れる「範囲」 | 体験の一部を忘れる (例:朝食の献立を忘れた) |
体験のすべてを忘れる (例:朝食を食べたこと自体を忘れた) |
| 「自覚」の有無 | 自覚がある 困って思い出そうとする。 |
自覚がない 忘れたこと自体を忘れている。 |
| 日常生活 | 支障はあまりない 工夫して自立生活ができる。 |
支障がある 買い物や支払いが困難になる。 |
2. 【最新データ】認知症患者数の推移と将来予測
2-1.現在の認知症患者推計
いわゆる「2025年問題」を経て、認知症患者数は推計で700万人を超えると言われていましたが、最近の報告では下方修正され、令和7年現在では471万人となっています。
しかし、依然として多く、MCI(軽度認知障害 / Mild Cognitive Impairment)と合わせると1000万人を超えています。
高齢者人口は約3,624万人ですので高齢者の3〜4人に1人が認知症またはMCIということになります。
厚労省 認知症および軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計
年齢階級別の認知症有病率
| 年齢区分 | 有病率 | 社会的背景・目安 |
|---|---|---|
| 65〜69歳 | 約1% | まだ非常に稀なケース |
| 75〜79歳 | 約7% | 団塊の世代が該当。少しずつ身近に。 |
| 80〜84歳 | 16〜17% | 【加速ポイント】 6人に1人が該当。 |
| 85〜89歳 | 32.8% | さらに増加。3人に1人が該当。 |
| 90歳以上 | 約50% | 2人に1人が該当。 |
※2022年 厚生労働省研究班(二宮班)推計データより作成
まあたぶん、実際はもっと多いと思います。独居の方や高齢者二人世帯など、人目に触れず、実は静かに認知機能が低下していたなんてこともしょっちゅうですので😥
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3. 認知症の4つの主な種類と病態メカニズム
認知症は単一の病気ではなく、原因によっていくつかのタイプに分かれます。
3-1. アルツハイマー型認知症(約67.6%)
脳に「アミロイドβ」という異常タンパクが蓄積し、神経細胞が破壊されて脳が萎縮するタイプです。
特徴: 記憶を司る「海馬」から萎縮が始まるため、新しい記憶から失われていきます。
50代60代の生活が大事!
3-2. 血管性認知症(約19.5%)
脳梗塞や脳出血により、脳の神経細胞に酸素や栄養が行かなくなることで起こります。
特徴: 生活習慣病(高血圧・糖尿病など)が主な原因です。症状が「階段状」に悪化するのが特徴です。また、臨床上は体が硬くなったり、小刻みな歩きになったりとパーキンソニズムを呈することが多いです。
3-3. レビー小体型認知症(約4.3%)
脳の神経細胞に「レビー小体」という物質がたまることで起こります。
特徴: 実際にはないものが見える「幻視」や、手足が震えるパーキンソン症状が特徴です。
3-4. 前頭側頭型認知症(約1.0%)
脳の前頭葉や側頭葉が萎縮するタイプです。
特徴: 記憶よりも先に「性格の変化」や「社会ルールの無視(万引きなど)」が現れることがあります。
セクハラや下ネタ、大声で怒鳴り散らしてしまうなど介護施設では意外とよく見ます。
4. 見逃さないで!認知症の初期症状チェックリスト
「もしかして?」と思ったら、以下のサインを確認してみましょう。
もの忘れ関連: 同じ話を何度もする、探し物が増えた、人を疑う。
判断力の低下: 料理の味付けが変わった、計算ミスが増えた。
見当識障害: 今日の日付が言えない、慣れた道で迷う。
性格・人柄の変化: 怒りっぽくなった、頑固になった。
意欲の低下: 大好きだった趣味に興味を示さなくなった、身だしなみを気にしない。
これらが複数当てはまり、日常生活に影響が出ている場合は、早めの相談が必要です。
ご家族様もこのような状態が気になったら受診を促すことをおすすめします。
5. 今日から始める認知症予防
「予防」とは完全に防ぐことではなく、「発症を遅らせ、進行を緩やかにすること」を指します。
WHOが提言する認知症予防の「修正可能な因子」とは
世界保健機関(WHO)は、認知機能低下および認知症のリスクを低減するために、
生活習慣や疾病管理などによって「修正可能(modifiable)」な因子を整理し、
国際的ガイドラインとして公表しています。
日本語版
以下は、WHO「Risk Reduction of Cognitive Decline and Dementia(2019)」で
介入対象として明示されている修正可能な因子の全一覧です。
- 身体活動の不足(運動習慣の改善)
- 喫煙(禁煙)
- 不健康な食生活・栄養不良(バランスの取れた食事)
- 有害なアルコール摂取(飲酒量の是正)
- 認知刺激の不足(認知トレーニング・知的活動)
- 肥満・過体重(体重管理)
- 高血圧(血圧管理)
- 糖尿病(血糖管理)
- 脂質異常症(コレステロール管理)
- うつ病・抑うつ状態(精神的健康への介入)
- 難聴(補聴・聴覚ケア)
単独ではなく複数が重なり合って認知症リスクを高めると言われています。
運動不足や喫煙など、どれも納得感がありますかね!?
難聴の方は、人と話す機会が少なくなり刺激が減る → 認知機能低下 ということのようです。
よくあるのが80代後半とかになって、ようやく補聴器を買ったが、
慣れなかったり操作を覚えられず…結局、「引き出しにしまっているよ」👵
または付けるけど鬱陶しいので外して紛失してしまう方。
5-2食習慣の改善
* 青魚(DHA/EPA): 週に2回以上は摂取しましょう。
* 野菜・果物: 抗酸化作用のあるビタミンを摂取し、脳の酸化を防ぎます。
* 塩分・糖分: 血管への負担を減らすため、控えめにします。
5-2. 運動習慣を身につける
週3回、30分程度の有酸素運動(ウォーキングなど)が理想です。特におすすめなのが、計算をしながら歩くといった「体と脳を同時に使う(コグニサイズ)」運動です。
5-3. 人とのコミュニケーションを増やす
誰かと会話をすることは、脳にとって最高のリハビリです。孤立を避け、地域のイベントや趣味の集まりに参加しましょう。
男女の違いをエビデンスで
5-4. 知的活動・趣味を楽しむ
囲碁や将棋、楽器演奏、手工芸など、指先と頭を使う活動は前頭葉を活性化させます。
趣味に関するエンビデンス
5-5. 質の良い睡眠を確保する
睡眠中、脳脊髄液の働きによってアミロイドβなどの老廃物を排出すると言われています。
1日7時間程度、質の高い睡眠を心がけましょう。
youtube 【高橋弘樹vs認知症の予防】衝撃!70歳の認知症は30年前から始まっている!?アルツハイマー防ぐには?【ReHacQvsアメリカ天才医学者】
7. 認知症かも?と思ったときの相談先
7-1. 主な相談窓口
* 地域包括支援センター: 高齢者の暮らしの総合相談窓口です。
* もの忘れ外来: 専門医による正確な診断が受けられます。
2026年現在、「レカネマブ」という認知症治療薬が普及し始めています。脳内の原因物質「アミロイドβ」を除去する点滴薬で、認知症の進行を遅らせることが期待されています。対象はMCI(軽度認知障害)や初期のアルツハイマー型認知症の方に限られるため、早期発見がより一層重要となっています。
8. 認知症と共に生きる「新しい認知症観」とは
認知症になっても、その人の人生が終わるわけではありません。
2024年に施行された「認知症基本法」に基づき、現在は「認知症になっても希望を持って暮らせる共生社会」への転換が進んでいます。
認知症サポーターなどの取り組みも増えてきています。
阻害せずに皆で支え合う地域作りをしていきたいものです。
👵「昔は、外に出さないように家に閉じ込めてた」と何人かのご利用者様に聞いたことがあります💡
9.まとめ
認知症は、長寿社会を生きる私たちにとって避けて通れない課題です。
「可能な範囲で予防」「もし認知症になっても、進行をなるべく緩やかにしながら安心して暮らせる社会」を、私たち一人ひとりの理解から作っていきましょう。


